公開日 2012/08/11 103分
久々に「青春映画」を観たという感じ。
それも生粋の青春映画だ。
登場人物はほとんど高校生のみで、あとは教師。
舞台もほとんど学校内だ。
この多感な時期の想いや悩みが瑞々しく描かれている。
「ああ、あの頃ってこんな感じだったなぁ…」と懐かしさに胸が溢れる。
良い悪いとかでなく、どんな思いにも一生懸命。
些細なこと、特に人の気持ちにいちいち鋭く反応する頃。
何もしていないように見えても、そこには意味があって必死だったりするのだ。
そしてこの作品は、何よりも自分の思い通りにはいかないこと、つまり自分の限界が見えだす、将来を予感し始める頃を、ある意味残酷に描いている。
どんなスポーツもこなせる自分であっても、桐島にはかなわない…とか。
どんなに映画が好きでも、映画監督になれるとは思えない…とか。
好きな人に想いが通じない…とか。
でもみんな、幼いプライドは抱えていて、譲れないこだわりに悩んだりする。
学園のスターである桐島との繋がりは自分の誇りであるが、それがあっさり断ち切られた時に、自分自身だけの価値を突きつけられる。
そういった泣きたくなるような苦悩を抱えながらも、みんな輝いている。
物語の「中心」がいなくても物語は成立するのだ。
青春期の残酷さを映しつつ「中心でなくてもいいよ。」
そんな優しい言葉が聞こえてくるような作品だ。
神木隆之介、キャリアを感じさせる。さすがに上手いな。
製作国 日本
製作 映画「桐島」映画部（日テレ・アックスオン）
配給 ショウゲート
監督 吉田大八 Yoshida Daihachi
製作 菅沼直樹 Suganuma Naoki
製作 弘中謙 Hironaka Ken
製作 平井文宏 Hirai Fumihiro
製作 阿佐美弘恭 Asami Hiroyasu
製作総指揮 宮崎洋 Miyazaki Hiroshi
製作総指揮 奥田誠治 Okuda Seiji
原作 朝井リョウ Asai Ryo
脚本 喜安浩平 Kiyasu Kouhei
脚本 吉田大八 Yoshida Daihachi
撮影 近藤龍人 Kondo Ryuto
美術 樫山智恵子 Kashiyama Chieko
衣装デザイン 遠藤良樹 Endo Yoshiki
編集 日下部元孝 Kusakabe Mototaka
音楽 近藤達郎 Kondou Tatsurou
主題歌 高橋優 Takahashi Yu
出演 神木隆之介 Kamiki Ryunosuke
出演 橋本愛 Hashimoto Ai
出演 東出昌大 Higashide Masahiro
出演 大後寿々花 Ohgo Suzuka
出演 清水くるみ Shimizu Kurumi
出演 山本美月 Yamamoto Mizuki
出演 松岡茉優 Matsuoka Mayu
出演 落合モトキ Ochiai Motoki
出演 浅香航大 Asaka Koudai
出演 前野朋哉 Maeno Tomoya