
公開日 1960/09/17 109分
いやー、面白い。今や掃いて捨てるほどある二重人格もの、異常者ものの古典であり、金字塔だと思う。
劇中の2つの惨殺シーンはいずれも、CGなど使わなくても、ここまでショッキングに、かつ恐ろしく見せることができるというお手本だ。カメラと音楽の相乗効果は絶品といえる。
ストーリーも今ではありがちなハイミスの横領事件だが、根は真面目な女性の罪悪感、不安感、葛藤を募らせつつ、殺人鬼の元へと向かわせていく手際は見事だ。
改心した時には既に遅しの悲哀も余韻が残る。
加えてキャストの見事なこと。
この作品以降、人生が一変してしまったアンソニー・パーキンスはまさに本作の顔である。
稀にあるハマり過ぎたゆえに、その後の役柄が狭まってしまったパターンだ。
この作品までは、好青年、ナイスガイの典型のような人気キャラクターだったらしい。
また彼だけでなく、前半を引っ張るジャネット・リーも神経質さや悲劇のヒロインらしい善良さを上手く見せていると思う。
前半の緊張感を保たせる立役者だ。
ラスト、母親の意識に占領されたアンソニーパーキンスの顔がミイラと重なるのをお見逃しなく。
何度も繰り返し観たいとは思わないが、間違いなくヒッチコック作品の中でも上位に挙げられる一作だ。
原題 PSYCHO
製作国 アメリカ
製作 パラマウント Paramount Pictures
製作 アルフレッド・ヒッチコック・プロ
配給 パラマウント Paramount Pictures
監督 アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock
製作 アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock
原作 ロバート・ブロック Robert Bloch
脚本 ジョセフ・ステファノ Joseph Stefano
撮影 ジョン・L・ラッセル・Jr John L. Russel Jr.
音楽 バーナード・ハーマン Bernard Herrmann
タイトル・デザイン ソウル・バス Saul Bass
出演 アンソニー・パーキンス Anthony Perkins
出演 ジャネット・リー Janet Leigh
出演 ジョン・ギャヴィン John Gavin
出演 ヴェラ・マイルズ Vera Miles
出演 マーティン・バルサム Martin Balsam
出演 サイモン・オークランド Simon Oakland