公開日 1983/05/13 95分
睡魔メーカー、テレンス・マリック。超インテリ。
眠くなるのは覚悟で、でも95分なら我慢できるかもと思いつつの観賞。
眠気は体調にも大きく左右されるものの、結果的に眠くはなかった。
語りつくされている自然描写には確かに目を奪われる。
劇場で観る価値がある映像だと思う。
マジックアワーと呼ばれる日没前の小麦の平原、自然光に映し出される豪邸。
蒸気機関トラクターなどのリアルな道具の数々。
物語は劇的なものではなく、当時の人々の純真さの中で募る愛憎が描かれる。
労働者は食うに困る中でも、祈りを捧げ、列車で通過するだけの大統領に疑うことなく歓喜する。
農場主は孤独の中で、ひそかに迫りくる死を受け入れる。
それぞれがそこから抜け出す何かを手に入れるが、やがてその代償にすべてを失う。
何かを得るということは、同時に何かを失うことなのか。
苦難の暮しから抜け出すために、思いつくことをするのは自然なことだろう。
罪と罰と言うにはあまりに過酷だ。
恋愛をする余裕もなく育った女が、恋も知らずにその武器を使うのも自然なことだ。
この愛憎劇もまた自然な出来事ということなのだろう。
小麦に群れるイナゴの大群は労働者の怒りにも見える。
炎に煽られて人生を破綻させるのは男だけ。
原題 DAYS OF HEAVEN
製作国 アメリカ
製作 Paramount Pictures
配給 パラマウント
配給 ＣＩＣ
監督 テレンス・マリック Terrence Malick
製作 バート・シュナイダー Bert Schneider
製作 ハロルド・シュナイダー Harold Schneider
脚本 テレンス・マリック Terrence Malick
撮影 ネストール・アルメンドロス Nestor Almendros
撮影 ハスケル・ウェクスラー Haskell Wexler
美術 ジャック・フィスク Jack Fisk
衣装デザイン パトリシア・ノリス Patricia Norris
編集 ビリー・ウェーバー Billy Weber
音楽 エンニオ・モリコーネ Ennio Morricone
出演 リチャード・ギア Richard Gere
出演 ブルック・アダムス Brooke Adams
出演 リンダ・マンズ Linda Manz
出演 サム・シェパード Sam Shepard
出演 ロバート・Ｊ・ウィルク Robert J. Wilke
出演 スチュアート・マーゴリン Stuart Margolin