
公開日 1978/06/17 118分
骨太な作品を作りつづけたフレッド・ジンネマンの晩年の重厚な一編である。
ジェーン・フォンダ、バネッサ・レッドグレープという当時油の乗り切った2大女優を迎え、かといって派手さを抑えた暗く重い演出が光っている。
人間ドラマとしてだけでなく、反戦映画としてもサスペンス映画としても十分に見応えがあり、後味の良い作品ではないが、心に残る作品である。
一部で同性愛的表現と捉えられた向きがあるようだが、決してそんなことはない。
ジュリアに対する感情は確かに友情というよりも愛情なのであろうが、所謂恋愛感情ではなく、恋愛映画などという枠に収まるものではないのだ。
この物語は全編回想録なのであるが、積年を経た想いは、愛情や悲しみや後悔や様々なものを重ねに重ねたものであり、観る者の胸を打たずにはいられない。
ストーリーのみならず、画面の美しさ、出演者達の演技(ジェースン・ロバーツもいい)どれをとっても出色の出来といえる作品である。
原題 JULIA
製作国 アメリカ
製作・配給 FOX
監督 フレッド・ジンネマン Fred Zinnemann
製作 リチャード・ロス Richard Roth
製作総指揮 ジュリアン・デロード Julien Derode
原作 リリアン・ヘルマン Lillian Hellman
脚本 アルヴィン・サージェント Alvin Sargent
撮影 ダグラス・スローカム Douglas Slocombe
音楽 ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue
出演 ジェーン・フォンダ Jane Fonda
出演 ヴァネッサ・レッドグレーヴ Vanessa Redgrave
出演 ジェイソン・ロバーズ Jason Robards
出演 マクシミリアン・シェル Maximilian Schell
出演 ハル・ホルブルック Hal Holbrook
出演 メリル・ストリープ Meryl Streep