
公開日 2009/08/22 93分
リュック・ベッソン製作、ピエール・モレル監督作品。
すっかり株を落としたベッソンであるが、ピエール・モレル監督の手腕によるところと、93分ということもあって、引き締まったアクションになっている。
アクション的には「ありえへん」展開が続くが、舞台をフランスに置いたこと、人身売買という犯罪やアルバニアという国の犯罪組織などで、リアリティを感じさせている。
いわゆるアクション俳優ではないリーアム・ニーソンの主人公もオバカなアクションと一線を画すうまい起用といえる。
娘のために引退した元CIA工作員という設定であるが、娘が誘拐される(原題TAKEN)までに、その親バカぶり、アナーキーぶりがたっぷりと描かれる。
こんな親父は嫌だ。。。
だが親バカにさせてしまう動機付けのとなる娘(マギー・グレイス)の挙動もこの手の作品としてはきちんと描けているし、携帯で娘に『いずれお前も捕まる』と諭すシビレる台詞などで、導入にはソツがない。
まあ、娘を奪還するまでの猶予(96時間)の暴れっぷりは、作品中の台詞にもあるランボーばりだが。
携帯で『お前を探し出して殺す』というのも『ランボー2』だし。
『娘を救うためならエッフェル塔でも倒す』と言ってのけ、事情を知らない元親友の妻を撃つなどは度肝を抜くキレようだ。
とはいえ、スタローン並みのアクションは無理な話で、関節技を駆使した格闘シーンは、スティーブン・セガールに近い。
銃撃シーンは弾丸の雨あられだが、主人公にだけ当たらないのはお約束。
無理やり走行レーンを逆行させるカーアクションもお約束。
アクションよりも何よりも、リーアム・ニーソン演じる元CIA親バカ親父のキレっぷりが光る一作。
英題 TAKEN
製作国 フランス
製作・配給 FOX
監督 ピエール・モレル Pierre Morel
製作 リュック・ベッソン Luc Besson
製作総指揮 ディディエ・オアロ Didier Hoarau
脚本 リュック・ベッソン Luc Besson
脚本 ロバート・マーク・ケイメン Robert Mark Kamen
撮影 ミシェル・アブラモヴィッチ Michel Abramowicz
プロダクションデザイン ユーグ・ティサンディエ Hugues Tissandier
衣装デザイン オリヴィエ・ベリオ Olivier Beriot
衣装デザイン コリーヌ・ブリュアン Corinne Bruand
編集 フレデリック・トラヴァル Frederic Thoraval
音楽 ナサニエル・メカリー Nathaniel Mechaly
出演 リーアム・ニーソン Liam Neeson
出演 マギー・グレイス Maggie Grace
出演 リーランド・オーサー Leland Orser
出演 ジョン・グライス Jon Gries
出演 デヴィッド・ウォーショフスキー David Warshofsky
出演 ファムケ・ヤンセン Famke Janssen
出演 ザンダー・バークレイ Xander Berkeley