レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで

店舗イメージ

公開日 2009/01/24  119分


★★★★★★ 6.0


『タイタニック』の主演コンビ、11年ぶりの競演!(キャシー・ベイツも)
「燃え尽きるまで」というサブタイトルからも、つい甘いラブストーリーをイメージしがちだが、そこはサム・メンデス、いわゆるデートムービーには向かない。
恋愛に対しても観客の感情移入を阻む、徹底したシニカルさだ。

1950年代の高度成長と没個性の時代を背景に、自分達はスペシャルだと思い込んだカップルの破滅に至る顛末を、市川昆ばりの深い陰影に富んだ映像で描く。
通勤風景による没個性の表現などは、現代でも通じるものを感じさせる強烈なデフォルメによる描写だ。
登場人物の心の機微はかなり分かりやすく丁寧に描かれており、そのため、余計に深読みしてしまった部分が幾つかある。
ご近所夫婦との関係など、当初のシーンでは、ダブル不倫かと勘繰ってしまった。
ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット(サム・メンデスの妻)の演技も、良くも悪くも分かりやすい。
『地球が静止する日』があまりにも酷かったキャシー・ベイツ、オスカー女優もとうとう不動産案内の端役にまで身を落としたかと思ったが、なんのなんの、彼女と彼女の家族のウェートの大きいこと。
精神病と言われた息子は、物事の核心を言い当てる嫌われ者という設定だが、キャシー・ベイツともども、主人公の「スペシャル」意識を固める重要な役回りでもある。
キャシー・ベイツの夫の表情で締める強烈なラストは、夫婦を破滅に導いた一端はお前では?という閃きと、黙ることが夫婦を長く続ける秘訣だという諦念に満ちた印象的なカットで終わる。
家族揃って楽しむ作品でもなく、客層は絞られてしまうが、それを承知で作られた、予想以上に惹きつけられた作品である。。

英題  REVOLUTIONARY ROAD

製作国 アメリカ
製作国 イギリス
製作 DreamWorks SKG DreamWorks SKG
製作 BBC Films BBC Films
製作 Evamere Entertainment Evamere Entertainment
配給 パラマウント Paramount Pictures

監督 サム・メンデス Sam Mendes
製作 ボビー・コーエン Bobby Cohen
製作 ジョン・N・ハート John N. Hart
製作 サム・メンデス Sam Mendes
製作 スコット・ルーディン Scott Rudin
製作総指揮 ヘンリー・ファーネイン Henry Fernaine
製作総指揮 マリオン・ローゼンバーグ Marion Rosenberg
製作総指揮 デヴィッド・M・トンプソン David M. Thompson
原作 リチャード・イェーツ Richard Yates
脚本 ジャスティン・ヘイス Justin Haythe
撮影 ロジャー・ディーキンス Roger Deakins
プロダクションデザイン クリスティ・ズィー Kristi Zea
衣装デザイン アルバート・ウォルスキー Albert Wolsky
編集 タリク・アンウォー Tariq Anwar
音楽 トーマス・ニューマン Thomas Newman
音楽スーパーバイザー ランドール・ポスター Randall Poster

出演 レオナルド・ディカプリオ Leonardo DiCaprio
出演 ケイト・ウィンスレット Kate Winslet
出演 キャシー・ベイツ Kathy Bates
出演 マイケル・シャノン Michael Shannon
出演 キャスリン・ハーン Kathryn Hahn
出演 デヴィッド・ハーバー David Harbour
出演 ゾーイ・カザン Zoe Kazan
出演 ディラン・ベイカー Dylan Baker
出演 ジェイ・O・サンダース Jay O. Sanders
出演 マックス・ベイカー Max Baker
出演 タイ・シンプキンス Ty Simpkins
出演 マックス・カセラ Max Casella