公開日 1955/12/15 91分
この年のオスカー、カンヌのダブル受賞作。
当時、美男美女が闊歩するハリウッド映画に一線を画するいわゆる適齢期を越えた男女の出逢いの物語は、画期的だったらしい。
その一方でこの年は映画不作の年ともいわれているが・・・。
この作品、共感も呼ぶだろうが、この「ウジウジ感」にイラッとする人も少なからずいるだろう。
それゆえ私にはダブル受賞は、「そこまで良いか？」と、ちょっと不思議に思える。
34歳で結婚はしたいと思いながらも恋人もおらず、若い頃のままの遊びを引きずっている男と、男に相手にされないでいるオールドミスの出逢いの２日間を、周囲の家族の思いも緻密に織り交ぜながら描かれる。
仕事の後がやけに長いと思ったら、当時は土曜出勤後、半ドンなのだ。
アーネスト・ボーグナインは、まさに精肉店の店員にピッタリの好演。
ダラダラと若い頃の遊びを続ける雰囲気もよく出てるし、母親や家族の「息子の結婚は望むが嫁に独占されるのは嫌」などの心情をチラホラと見せる楽しさもある。
結局、「自分の人生は自分のものだ」「自分の人生は自分で切り開け」という、独立思考の強い典型的アメリカ映画で、お決まり的なハッピーエンドだが、ハリウッドにしては地味で緻密なのが逆に効を奏したのだろう。エンディング曲もなかなか。
原題 MARTY
製作国 アメリカ
製作・配給 United Artists Entertainment LLC
製作・配給 松竹
監督 デルバート・マン Delbert Mann
製作 ハロルド・ヘクト Harold Hecht
原案 パディ・チャイエフスキー Paddy Chayefsky
脚本 パディ・チャイエフスキー Paddy Chayefsky
撮影 ジョセフ・ラシェル Joseph LaShelle
音楽 ロイ・ウェッブ Roy Webb
出演 アーネスト・ボーグナイン Ernest Borgnine
出演 ベッツィ・ブレア Betsy Blair
出演 ジョー・マンテル Joe Mantell
出演 エスター・ミンチオッティ Esther Minciotti