グッバイ、レーニン!

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公開日 2004/02/21  121分


★★★★★ 5.0


旧ロシアの体制に依存していた母親が、長い昏睡状態から醒める間に体制はすっかり崩壊していた。
息子達は母親の身体を気遣いショックを避けようと、「今も旧体制のまま」を必死に演出するが・・・。

昔の暮らしに戻そうと東奔西走する姿がコミカルに描かれ、体制の崩壊によって暮らしがいかに一変したかが興味深く面白い。
食品を始め、生活用品のすべて、服や車や景色までが変わってしまったという現実が凄い!
一人の映画マニアによって国営放送が再現できるなど、旧体制下の機器の貧弱さや技術の稚拙さまでも窺い知ることができる。
だがそんなコメディタッチとは裏はらに、旧体制下であっても、何を尊しとしたかによって、人生の意義は大きく変わることを示している。
頑なな旧体制信奉者と思われていた母親が目覚めたことにより、その人生の真実を知ることとなる。
つかの間の目覚めであったとしても、決して表面に出ることのなかった裏の思い、人生、愛を知ることになり、それは子供達の人生までも覆すことになる。
そうした人生の本質が実はこの作品の本質なのだ。

原題  GOOD BYE, LENIN!

製作国 ドイツ
配給 ギャガ

監督 ヴォルフガング・ベッカー Wolfgang Becker
製作 シュテファン・アルント Stefan Arndt
脚本 ヴォルフガング・ベッカー Wolfgang Becker
脚本 ベルント・リヒテンベルグ Bernd Lichtenberg
撮影 マルティン・ククラ Martin Kukula
編集 ピーター・R・アダム Peter R. Adam
音楽 ヤン・ティルセン Yann Tiersen

出演 ダニエル・ブリュール Daniel Bruhl
出演 カトリーン・ザース Katrin Sas
出演 マリア・シモン Maria Simon
出演 チュルパン・ハマートヴァ Chulpan Khamatova
出演 フロリアン・ルーカス Florian Lukas