公開日 1995/10/28 131分
Ｓ・キング原作、Ｔ・ギルロイ脚本、Ｔ・ハックフォード監督というアンサンブルによる暗く重い心理サスペンス。
まるで19世紀と形容される島での富豪の死と、それに関わる家政婦の夫の20年前の死亡事件を、現在と過去をうまく織り交ぜながら暴かれていく悲劇を描く。
それほどの意外性のあるストーリーではないものの、次第に解かれていく謎は、不幸な女達の隠された心のひだを映し出し、深い感銘を呼ぶ。
Ｓ・キングがイメージしたというキャシー・ベイツは、『ミザリー』同様に素晴らしい存在感を見せつける。
娘役のジェニファー・ジェイソン・リーは美人だが、やや演技に難ありで、クリストファー・プラマーと「似たもの同士」という台詞がキビシイ。
デヴィッド・ストラザーンの酔いどれダメ親父は上手い。
「性悪女は生き抜くための知恵」「事故は不幸な女のベストフレンド」などの印象的な台詞や、記憶と日蝕がない交ぜになった悲劇の描写は印象的である。
父親の犯す罪など、簡単に他人に薦め難い部分はあるものの、悲劇を暴く心理サスペンスとして、深い余韻を残す上級な作品だと思う。
原題 DOLORES CLAIBORNE
製作国 アメリカ
配給 東宝東和 TOHO-TOWA Co.,Ltd.
監督 テイラー・ハックフォード Taylor Hackford
製作 テイラー・ハックフォード Taylor Hackford
製作 チャールズ・マーヴヒル Charles Mulvehill
原作 スティーヴン・キング Stephen King
脚本 トニー・ギルロイ Tony Gilroy
撮影 ガブリエル・ベリスタイン Gabriel Beristain
音楽 ダニー・エルフマン Danny Elfman
出演 キャシー・ベイツ Kathy Bates
出演 ジェニファー・ジェイソン・リー Jennifer Jason Leigh
出演 ジュディ・パーフィット Judy Parfitt
出演 クリストファー・プラマー Christopher Plummer
出演 デヴィッド・ストラザーン David Strathairn
出演 ボブ・ガントン Bob Gunton