
公開日 1988/05/21 93分
「鶴の恩返し」「鶴女房」「夕鶴」の映画化。
吉永小百合出演100本記念作品。
昔話として語り継がれる話だけあって、深読みすると、奥深く観ることはできるが、敢えてそのままリアル化する必要性に疑問が残る。
市川崑は以前の『竹取物語』映画化にあたっては、UFOを用いるなどの新味を加えていたが、本作はオリジナルに相当忠実に作られているといえる。
つると大寿の「愛」の違いは、機織場を見てしまうという行為がなくても、悲劇的な結末を迎えるあろう。
どちらかが犠牲となって破滅を迎えることを思えば、この結末はハッピーエンドと言える。
吉永小百合のつるは年齢的にかなりキッツイ。
野田秀樹は、これは生理的に受け付けない人もいるだろう。
主役二人を補って余りあるのが、樹木希林。
すべてを解っているような、いないような、曖昧な役柄をユーモラスを交えて、存在感たっぷりに演じている。
石坂浩二のナレーションは、アナウンサーか!
最初から最後まで分かっている筋書きをじっくり観させる市川崑の手腕は見事だが、危惧していたツルの姿は、恐れていた通り!!のものすごい出来だった・・・。
原題 つる -鶴-
製作国 日本
製作・配給 東宝
監督 市川崑 Ichikawa Kon
製作 高井英幸 Takai Hideyuki
製作 藤井浩明 Fujii Hiroaki
企画 丸山正一 Maruyama Syoichi
脚本 和田夏十 Wada Natto
脚本 日高真也 Hidaka Shinya
脚本 市川崑 Ichikawa Kon
撮影 五十畑幸勇 Isohata Yukio
美術 朝倉摂 Asakura Setsu
美術 志村恒男 Shimura Tsuneo
編集 長田千鶴子 Osada Chizuko
音楽 谷川賢作 Kanikawa Kensaku
照明 下村一夫 Simomura Kazuo
助監督 吉田一夫 Yoshida Kazuo
出演 吉永小百合 Yoshinaga Sayuri
出演 野田秀樹 Noda Hideki
出演 樹木希林 Kiki Kirin
出演 川谷拓三 Kawatani Takuzo
出演 横山道代 Yokoyama Michiyo
出演 菅原文太 Sugawara Bunta
出演 岸田今日子 Kishida Kyoko