
公開日 1993/04/24 118分
シンデレラがモチーフか。
さえないダスティン・ホフマンが次第にカッコよく見えてくる。
世の中に万能のヒーローなんて存在しないこと、それぞれの人にそれぞれの良さが、それも意外なところにあるものだということを、だらしない父親像の内に上手く見せる。
コメディ・タッチでありながら、ジンとさせる部分もキチンと用意されており、ヒーロー探しからヒーローのアイドル化の喧騒の中で、親子愛や友情、夫婦愛などを少しずつ散りばめられており、最後にはそれらが綺麗に開花するという、上質な人情劇になっている。
ラストも『俺が行くしかないか』というふうな、おちゃらけたシーンになっているが、ダスティン・ホフマンが、人を救うという部分だけでなく、慎ましさや友情・愛情を備えた真のヒーローと言える人間に成長しているのが嬉しい。
そこのけ的な役柄の多いアンディ・ガルシアも、苦悩を湛えた好ましい人物像を無難に演じている。
飛行機墜落シーンがあまりに小規模(地味)で、全体的に小粒の感の否めない作品であるが、観終わってみて損した気分のない、まさに〝好編〟と言える作品である。。
原題 HERO
製作国 アメリカ
製作・配給 Tri=COL
監督 スティーヴン・フリアーズ Stephen Frears
製作 ローラ・ジスキン Laura Ziskin
製作総指揮 ジョセフ・M・カラッシオロ Joseph M. Caracciolo
脚本 デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ David Webb Peoples
撮影 オリヴァー・ステイプルトン Oliver Stapleton
音楽 ジョージ・フェントン George Fenton
出演 ダスティン・ホフマン Dustin Hoffman
出演 ジーナ・デイヴィス Geena Davis
出演 アンディ・ガルシア Andy Garcia
出演 ジョーン・キューザック Joan Cusack
出演 ケヴィン・J・オコナー Kevin J. O'Connor
出演 スティーヴン・トボロウスキー Stephen Tobolowsky
出演 スージー・キューザック Susie Cusack
出演 トム・アーノルド Tom Arnold
出演 チェヴィー・チェイス Chevy Chase