亡国のイージス

店舗イメージ

公開日 2005/07/30  127分


★★★★ 4.0


本年度の邦画制作会社3社連続の2作目「松竹」による戦争アクション大作。
(東宝『ローレライ』に続き、この後東映『男たちの大和』が控える)
他の2作が、大戦中が時代背景であるのとは異なり、本作は現代の自衛隊が舞台となっている。
福井晴敏の有名小説の映画化であり、段々と大作を任されるようになってきた阪本順治監督と豪華キャストによる布陣は今の邦画大作のピークといえるかもしれない。

しかし、それほどの作品であるのにも関わらず、『面白いか?』との問いかけに対する返答に窮するところが苦しい。
ブルース・ウィリスやスティーブン・セガールのかつてのアクションものを彷彿させずにいられない内容であるが、それらを凌駕しようとする仕掛けや工夫も幾度となく見られる。
だが、それらがアクションとして効を奏しているとは言えず、作品自体のリズムも快調とは言い難い。
ラストの手旗信号など良く考えられているのに感動までには至らない。
ここに持って行くまでの真田広之の悲壮感、「もう無理、限界」感が表現し切れていないので、観客は真田への感情移入ができないのだ。
それに、イージス爆破へのカウントダウンも「ギリギリ感」や迫力に欠ける。

勿体ない作品だ。これが面白ければ、『ローレライ』を観ようと思っていたが、そんな気も失せされる内容であった。

原題  亡国のイージス

製作国 日本
製作・配給 松竹
製作・配給 日本ヘラルド映画

監督 阪本順治 Sakamoto Junji
製作 佐倉寛二郎 Sakura Kanjirou
製作 古川一博 Furukawa Kazuhiro
製作 河野聡 Kawano Satoshi
製作 伊東森人 Ito Morito
製作 椎井友紀子 Shiii Yukiko
製作総指揮 伊達寛 Date Hiroshi
製作総指揮 川城和実 Kawashiro Kazumi
製作総指揮 高野力 Takano Tsutomu
製作総指揮 北川淳一 Kitagawa Junichi
原作 福井晴敏 Fukui Toshiharu
脚本 長谷川康夫 Hasegawa Yasuo
脚本 飯田健三郎 Iida Kenzaburou
撮影 笠松則通 Kasamatsu Norimichi
美術 原田満生 Harada Mitsuo
編集 ウィリアム・アンダーソン William Anderson
音楽 トレヴァー・ジョーンズ Trevor Jones

出演 真田広之 Hiroyuki Sanada
出演 寺尾聰 Terao Akira
出演 佐藤浩市 Sato Koichi
出演 中井貴一 Nakai Kiichi
出演 勝地涼 Katsuji Ryo
出演 岸部一徳 Kishibe Ittoku
出演 原田美枝子 Harada Mieko
出演 原田芳雄 Harada Yoshio