公開日 2005/03/19 107分
「記憶を消すことができる」この単純なＳＦ的モチーフからこれだけのストーリーを引き出すことのできる脚本家カウフマンは、さすがの一言に尽きる。
おそらくこの脚本、文字で読めば恐ろしく感動的であると思う。
だがこの作品がどうかと言えば、そこまでは達しておらず、ハートウォーミングに納まっている。
はっきり言って演出がイマイチなのだ。
ジム・キャリーの記憶を消去する間の作業者側の能天気ぶりが退屈で、ジム・キャリーの必死の抵抗との対比が成立していない。
ザラついた画面もこの場合は、美しい記憶を描くには良い選択とは思えない。
同時期に観た『きみに読む物語』が印象的に過去を美しく描いて成功しているのと対照的である。
「恋人同士は、たとえ出逢いの時間や場所が異なっていたとしても必然的に恋に落ちる」というロマンティックな筋書きをジム・キャリーではハッピーに、 キルステン・ダンストではアン・ハッピーに描く対比的なストーリーも演出上はメリハリが薄く、上手く描かれているとは思えない。
素材が素晴らしいだけに勿体ないと言わざるをえない作品である。
原題 ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND
製作国 アメリカ
製作・配給 ギャガ＝ヒューマックス
監督 ミシェル・ゴンドリー Michel Gondry
製作 アンソニー・ブレグマン Anthony Bregman
製作 スティーヴ・ゴリン Steve Golin
製作総指揮 デヴィッド・ブシェル David Bushell
製作総指揮 チャーリー・カウフマン Charlie Kaufman
製作総指揮 ジョルジュ・ベルマン Georges Bermann
製作総指揮 グレン・ウィリアムソン Glenn Williamson
原案 チャーリー・カウフマン Charlie Kaufman
原案 ミシェル・ゴンドリー Michel Gondry
原案 ピエール・ビスマス Pierre Bismuth
脚本 チャーリー・カウフマン Charlie Kaufman
撮影 エレン・クラス Ellen Kuras
美術 ダン・リー Dan Leigh
衣装デザイン メリッサ・トス Melissa Toth
編集 ヴァルディス・オスカードゥティル Valdis Oskarsdottir
音楽 ジョン・ブライオン Jon Brion
出演 ジム・キャリー Jim Carrey
出演 ケイト・ウィンスレット Kate Winslet
出演 キルステン・ダンスト Kirsten Dunst
出演 マーク・ラファロ Mark Ruffalo
出演 イライジャ・ウッド Elijah Wood
出演 トム・ウィルキンソン Tom Wilkinson