
公開日 2024/11/22 101分
★★★★★ 5.0
一風変わった小品。
原因不明の奇妙な社会現象で問われるアイデンティティと論理的思考。
突飛な現象の原因は説明されなくたって構わない。
ヒッチコックの『鳥』だって原因不明なままだ。
主人公が思いもよらず、あれよあれよと有名人になる映画はありがちだ。
そしてそこからの転落ストーリーもありがちだ。
夢という非現実が、社会の行動原理に発展する展開は理解できてしまうし、興味深い。
いかに人は理屈や理論ではなく、感情で動くのかが如実に描かれている。
しかしその一方で、真っ先に父親である主人公の夢を見た娘は、他人と同様の悪夢を見たであろうに、その素振りを見せない。
これは感情に動かされない意志なのか、ストーリーの逸脱を避けたのか。
(描写が薄いので作品の主題ではないように思える)
夢を商機と捉える展開も目新しいが、そこに深くは切り込まれない。
そこを分析できてしまうと、主人公の不可思議さが消えてしまうからでもあるだろう。
ワンシチュエーション・ムービーといえるが短尺でもあることから楽しく観られた。
かつてのニコラス・ケイジを知っている観客は高齢、今のニコラス・ケイジはこれなので集客はなかなか難しいだろうが。
よく日本公開にこぎつけたな、とは思う。
原題 DREAM SCENARIO
製作国 アメリカ
製作国 カナダ
製作 A24
製作 Square Peg
配給 クロックワークス
監督 クリストファー・ボルグリ Kristoffer Borgli
製作 ラース・クヌッセン Lars Knudsen
製作 アリ・アスター Ari Aster
製作 ニコラス・ケイジ Nicolas Cage
脚本 クリストファー・ボルグリ Kristoffer Borgli
撮影 ベンジャミン・ローブ Benjamin Loeb
美術 ゾーシャ・マッケンジー Zosia Mackenzie
衣装デザイン ナタリー・ブロンフマン Natalie Bronfman
編集 クリストファー・ボルグリ Kristoffer Borgli
音楽 オーウェン・パレット Owen Pallett
出演 ニコラス・ケイジ Nicolas Cage
出演 ジュリアンヌ・ニコルソン Julianne Nicholson
出演 マイケル・セラ Michael Cera
出演 ティム・メドウス Tim Meadows
出演 ディラン・ゲルーラ Dylan Gelula
出演 ディラン・ベイカー Dylan Baker