ある男

店舗イメージ

公開日 2022/11/18  122分


★★★★★ 5.0


オープニングとエンディングに映し出されるルネ・マグリットの「複製禁止」が象徴的。
過去を消したかった男の生涯を追う物語で、
まあ、最終的には安藤サクラの言う、あの人が誰だったかはどうでもいいことだった、なんだけどね。
それも、自分達家族が、あの人にとってどうだったか、は知りたい訳で、
愛があったことを確認できたからこそ吐ける台詞でもある訳だけど。
その過去を追う弁護士もまた自分の過去、というか生い立ちの影を引きずっている。
その理不尽さへの復讐心のようなものが行動原理になっている。
こういった偏見と差別が生み出した怪物的な男を演じる柄本明が凄い。
「関西弁がおかしい」などというレビューも見かけたが、いやいやこの男は元々関西人ではないのだろう。

気になるのは、林業であのような事故はありえるのだろうか。
あまりにもあるあるなので、現実の職業であのような事故がありえないと思うのだがどうなのだろう。
プロの意見を聞いたことがないので訊いてみたい。
吉本新喜劇俳優は勘弁してほしい。

愛で解決することもあれば、そうでないこともある。
安藤サクラと妻夫木聡だ。
そんな不穏な「複製禁止」で幕を閉じる。

ただ、この監督はいいと思うのだが、肌が合わないという表現がピッタリ。

英題  A MAN 

製作国 日本
製作 「ある男」製作委員会
製作 松竹
製作 木下グループ
製作 GyaO!
製作 文藝春秋
製作 SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ
配給 松竹

監督 石川慶 Ishikawa Kei
製作 高橋敏弘 Takahashi Toshihiro
製作 木下直哉 Kinoshita Naoya
プロデュ―サー 田渕みのり Tabuchi Minori
脚本 向井康介 Mukai Kousuke
撮影 ケヴィン・パイク Kevin Pike
美術 我妻弘之 Wagatsuma Hiroyuki
編集 石川慶 Ishikawa Kei
音楽 Cicada Cicada

出演 妻夫木聡 Tsumabuki Satoshi
出演 安藤サクラ Andou Sakura
出演 窪田正孝 Kubota Masataka
出演 清野菜名 Seino Nana
出演 眞島秀和 Mashima Hidekazu
出演 河合優実 Kawai Yuumi
出演 仲野太賀 Nakano Taiga
出演 真木よう子 Maiki Youko
出演 柄本明 Emoto Akira
出演 小籔千豊 Koyabu Kazutoyo