
公開日 2021/5/21 144分
★★★★★★★ 7.0
池袋暴走事件、いじめや風俗、子宮頸がん、老人介護、そして何よりもコロナ禍の「今の不条理」をこれでもかと盛り込み、活写した石井裕也監督・脚本。
主人公の生活はそれらのすべて中で、転がるように困窮していく。
口癖である「ま、がんばりましょ。」には明るい未来への何の根拠もなく、どん詰まっていく。
どん詰まって、どうしようもなくなった先に興味が注がれるのだが・・・そう言う周囲もどん詰まっていて。
個人的な好みであるが、この監督作品のタイトルには大概惹きつけられない。原作の有無にも関わるが、なにか残念な思いがする。
尾野真千子はもとより、片山友希や和田庵もいい。
母子のドラマでいうなら、主演は『MOTHER マザー』より複雑で魅力的、和田庵は奥平大兼に比べるとイマイチかな。
ヤクザな永瀬正敏よりもヤクザな弁護士を演じる嶋田久作は流石。
ただ、少年達のイジメの先の放火の顛末を野放しにしているのはいただけない。
巷で言われる「今、観るべき映画」の一つであろう。
原題 茜色に焼かれる
製作国 日本
製作 『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ
製作 朝日新聞社
製作 フィルムランド
配給 スターサンズ
監督 石井裕也 Ishii Yuya
脚本 石井裕也 Ishii Yuya
撮影 鎌苅洋一 Kamakari Yoichi
美術 石上淳一 Ishigami Junichi
衣装デザイン 立花文乃 Tachibana Ayano
編集 石井裕也 Ishii Yuya
音楽 河野丈洋 Kouno Takehiro
主題歌 GOING UNDER GROUND GOING UNDER GROUND
出演 尾野真千子 Ono Machiko
出演 和田庵 Wada Iori
出演 片山友希 Katayama Yuki
出演 オダギリジョー Odagiri Jyo
出演 永瀬正敏 Nagase Masatoshi
出演 前田亜季 Maeda Aki
出演 鶴見辰吾 Tsurumi Shingo
出演 嶋田久作 Shimada Kyusaku