
公開日 2020/01/24 105分
★★★★★ 5.0
ダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチコード」シリーズの「インフェルノ」出版時のエピソードを元にしたミステリー作品。
世界同時発売を前に、ストーリーの漏洩を防ぐため、古城の地下に9人の翻訳家を密閉して行われる翻訳作業の最中、出版社に原文と脅迫文が届く。
翻訳家チームで盗む発想などは面白いが相当に無理がある。
実際、失敗しかけてるし。
ただこのオリエント急行殺人事件をなぞったエピソードは結局現実だったのか?
でもオルガ・キュリレンコが撃たれた騒動の原因は、このチームにあるだと思うんだけど。
というか、そもそもが盗む必要のないものを、盗まれたと思わせることが、必要だったわけで。
犯人の動機は理解できるが、不自然であり、そこに巻き込まれた何人かの翻訳家が可哀想だ。
物語のヒロインに扮するオルガ・キュリレンコは相当にイタい人物であるが、最たる被害者で、撃たれるのは割が合わなさ過ぎる。
物語の著者からすれば、可愛い読者である筈なので尚更だ。
容易く人を殺したり(階段から突き落とす、銃をぶっ放す)、殺人の顛末を喋ってしまう直情型の社長の人物造形は、本作にそぐわず不満が残る。
「オスカル・ブラックに会いたい」という当初からの要求の真意が明かされるラストは印象的。
著者が出版社社長に対した放つ「お前から盗むものは何もない」は、こうしてレビューを書いていても響く辛辣な言葉だ。
原題 LES TRADUCTEURS
製作国 フランス
製作国 ベルギー
製作 Trésor Films
製作 Mars Films
製作 France 2 Cinema
配給 ギャガ
監督 レジス・ロワンサル Rgis Roinsard
脚本 レジス・ロワンサル Rgis Roinsard
脚本 ダニエル・プレスリー Daniel Presley
脚本 ロマン・コンパン Romain Compingt
撮影 ギョーム・シフマン Guillaume Schiffman
プロダクションデザイン シルヴィー・オリヴィエ Sylvie Olivé
衣装デザイン エマニュエル・ユーチノウスキー Emmanuelle Youchnowski
編集 ロイック・ラレマン Loic Lallemand
音楽 三宅純 Miyake Jun
出演 ランベール・ウィルソン Lambert Wilson
出演 オルガ・キュリレンコ Olga Kurylenko
出演 リッカルド・スカマルチョ Riccardo Scamarcio
出演 シセ・バベット・クヌッセン Sidse Babett Knudsen
出演 エドゥアルド・ノリエガ Eduardo Noriega
出演 アレックス・ロウザー Alex Lawther
出演 アンナ・マリア・シュトルム Anna Maria Sturm
出演 フレデリック・チョー Frédéric Chau
出演 マリア・レイテ Maria Leite
出演 マノリス・マフロマタキス Manolis Mavromatakis
出演 サラ・ジロドー Sara Giraudeau
出演 パトリック・ボーショー Patrick Bauchau