公開日 2019/10/11 117分
★★★★★ 5.0
名曲を効果的に使えば、それだけで胸に迫るものがある。
それらをあからさまに使った、言わばズルい映画ではある。売れないミュージシャンがある日、ビートルズのいない世界に迷いこむ、ワン・シチュエーション・ムービーといえる。
前提となるのは主人公しかビートルズの楽曲は知らないこと。（後に他にもいることが判明するが）ビートルズの楽曲はどの世界でも必ず人の心を打つこと。
新しい世界ではビートルズが抜け落ちているだけで、何も変わっていない。
この辺りについて、脚本のリチャード・カーティスは何の説明も用意していない。
説明しだすとキリがなく、綻びが浮き立つだけなので、それはそれでいいと思う。
本作はエド・シーランのキャスティングで成り立った作品だ。エド・シーランでなければならないことはないが、同程度の有名ミュージシャンが必要な作品である。
クライマックス、ステージ上の主人公と彼女の大映しはダニー・ボイルらしい映像、画面構成。予想を裏切らないハッピー・エンドも無難だ。
本作におけるビートルズの使用許諾はどうなっているのだろうと思ったが、考えてみれば原曲は一切流れない。
言わば『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で、マイケル・Ｊ・フォックスがチャック・ベリーの曲を演奏してるのと同じなのだろう。なるほど～とちょっと感嘆。
原題 YESTERDAY
製作国 イギリス
製作 Universal Pictures
製作 Working Title Films
製作 Perfect World Pictures
配給 東宝東和
監督 ダニー・ボイル Danny Boyle
原案 ジャック・バース Jack Barth
原案 リチャード・カーティス Richard Curtis
脚本 リチャード・カーティス Richard Curtis
撮影 クリストファー・ロス Christopher Ross
ﾌﾟﾛﾀﾞｸｼｮﾝﾃﾞｻﾞｲﾝ パトリック・ロルフ Patrick Rolfe
衣装デザイン ライザ・ブレイシー Liza Bracey
編集 ジョン・ハリス Jon Harris
音楽 ダニエル・ペンバートン Daniel Pemberton
出演 ヒメーシュ・パテル Himesh Patel
出演 リリー・ジェームズ Lily James
出演 ケイト・マッキノン Kate McKinnon
出演 エド・シーラン Ed Sheeran
出演 ジェームズ・コーデン James Corden