
公開日 1974/02/09 100分
ポール・ニューマン、ドミニク・サンダ主演、ジョン・ヒューストン監督、モーリス・ジャール音楽。脚本はウォルター・ヒル。
とにかく、所謂スパイ映画にカテゴライズしてはいけない独特な雰囲気を持った作品である。
当初の展開から強盗劇かと思ったら、瞬く間の逮捕、裁判、脱獄、監禁、脱走から追跡劇と物語はどんどん進んでいく。
登場人物それぞれが物語の背景も目的も語らないため、心理だけでなく、背景も読まなければならない。
アイルランドの荒涼とした平野での脱走劇やカーチェイス。個性的な舞台に絶えず流れるモーリス・ジャールの印象的な音楽。
数十年前に観たが、焼け落ちる豪邸を背景に逃げるニューマンの映像は頭に焼きついている。
すべてはマッキントッシュがスパイを炙り出すための目論見なのだが、その本人が殺され、またニューマンに国家への忠誠といった大義がないことが、大団円な結末へとは至らない。
D・サンダとの決定的な想いの違いを見せるラストは、ハリウッド・スターらしくはないが、本作に相応しいやるせなさで結んでいる。
オープニングの「脚本 ウォルター・ヒル」のテロップに危ぶんだが、よく練られた面白い作品になっている。
原題 THE MACKINTOSH MAN
製作国 アメリカ
製作 Newman-Foreman Company
製作 Warner Bros. Pictures
配給 ワーナー・ブラザース映画
監督 ジョン・ヒューストン John Huston
製作 ジョン・フォアマン John Foreman
原作 デズモンド・バグリイ Desmond Bagley
脚本 ウォルター・ヒル Walter Hill
撮影 オズワルド・モリス Oswald Morris
美術 テレンス・マーシュ Terence Marsh
編集 ラッセル・ロイド Russell Lloyd
音楽 モーリス・ジャール Maurice Jarre
出演 ポール・ニューマン Paul Newman
出演 ドミニク・サンダ Dominique Sanda
出演 ジェームズ・メイソン James Mason
出演 ハリー・アンドリュース Harry Andrews
出演 イアン・バネン Ian Bannen
出演 マイケル・ホーダーン Michael Hordern