
公開日 2017/10/21 123分
ノオミ・ラパスが7役(七つ子の姉妹)を演じるということで話題になった作品であるが、キワモノ的な造りはまったくなく、しっかりした作品だった。
ただ、1人7役という特異な設定を除くと、SF作品としては『ソイレント・グリーン』タイプの類型的な作品ではある。
政府のサーバーへ容易くアクセスできてしまうなども、SF作品としては定番の疑問だ。
ノオミ・ラパスの熱演は当然ながら、脇を固めるグレン・クローズと。ウィレム・デフォーが手堅い。
特にグレン・クローズは、ステレオ・タイプの悪役ではなく、歯止めの掛からない人口問題への対策は幾つもあるはずなのに、正義はこれしかないと歪んだ政策を掲げる、現在の大国にも通じる政治家の恐ろしさまで垣間見せる。
ノオミ・ラパスはヌードも厭わないんだな。
『七人の侍』を彷彿させる展開と小気味のよいアクションには引き込まれるが、Mondayの動機、性格描写に難があるために、物語の発端が解り辛いのが最大の難点だ。
妹に銃を突きつけながら、「こうなるとは思わなかった」、「グレン・クローズにつけ込まれた」はないだろう。
人口問題に対してこの方法しかなかったのかという根本的な疑問と同様に、「母を取るか、姉妹を取るか」という二択ではないだろうという疑問も最後まで残った。
地球温暖化は今現在の問題というリアルな警鐘も窺えるものの未来がグダグダなためにかなり薄い。
原題 WHAT HAPPENED TO MONDAY?
製作国 イギリス
製作国 アメリカ
製作国 フランス
製作国 ベルギー
製作 Vendome Pictures
製作 Nexus Factory
製作 Raffaella Productions
配給 コピアポア・フィルム
配給 ハピネット
監督 トミー・ウィルコラ Tommy Wirkola
脚本 マックス・ボトキン Max Botkin
脚本 ケリー・ウィリアムソン Kerry Williamson
撮影 ホセ・ダビ・モンテーロ José David Montero
プロダクションデザイン ジョセフ・ホッジェズ Joseph Hodges
衣装デザイン オアナ・ポーネスク Oana Paunescu
編集 マルティン・シュトルツ Martin Stoltz
音楽 クリスティアン・ヴィーベ Christian Wibe
出演 ノオミ・ラパス Noomi Rapace
出演 マーワン・ケンザリ Marwan Kenzari
出演 ウィレム・デフォー Willem Dafoe
出演 クリスティアン・ルーベク Christian Rubeck
出演 グレン・クローズ Glenn Close