美女と野獣

店舗イメージ

公開日 2017/04/21  130分


★★★★★ 5.0


見慣れた雪と氷の景色も、ベルと見ることで一変して美しく見えるだとか、古びた広大な図書室も、実は夢がいっぱい詰まっているだとか、忘れかけた新鮮な想いが胸をチクチクと差す。
物事の本質を再認識させられることが、本作の魅力なのだろう。

狭い村の因習に囚われない価値観を持った主人公であるからこそ、周囲から変わり者扱いされるが、野獣のナイーブな本質や高い教養を見抜くことができる。
魔女の呪いは愛を学ぶための訓練と見るべきなのだろうが、まあ極端なこと。
いわば巻き添えを食らった家臣たちは、自分たちのためでもあるのだが、愛する王子のために懸命に支援する。
しかしなぜ家臣たちは(動ける)家財道具に変えられたのだろう。

悪役ガストンの悪役振りは、ベルの心を射止めることを目指しておらず、行動の源泉が掴み辛い。
本作に限らず、基本的にディズニー作品での「城の住人」に生活の支えは見えない(隠されている)。
生活感がないのだ。
やはり、野獣はどうやって食べて来たのだろうとか、これからはどうやって食べていくのだろうとかは思ってしまう。
暮らしの辛い部分を見せないのがディズニーなのだから、ディズニーはディズニーとして、この世界観に浸らないと楽しめない。
独自のジャンル、「ディズニー映画はディズニー映画」の所以だろう。

原題 BEAUTY AND THE BEAST

製作国 アメリカ
製作 Mandeville Films
製作 Walt Disney Pictures
配給 ディズニー

監督 ビル・コンドン Bill Condon
脚本 スティーヴン・チョボスキー Stephen Chbosky
脚本 エヴァン・スピリオトポウロス Evan Spiliotopoulos
撮影 トビアス・A・シュリッスラー Tobias A. Schliessler
プロダクションデザイン サラ・グリーンウッド Sarah Greenwood
衣装デザイン ジャクリーヌ・デュラン Jacqueline Durran
編集 ヴァージニア・カッツ Virginia Katz
音楽 アラン・メンケン Alan Menken
音楽プロデューサー マット・サリヴァン Matt Sullivan
作曲 アラン・メンケン  Alan Menken

出演 エマ・ワトソン Emma Watson
出演 ダン・スティーヴンス Dan Stevens
出演 ルーク・エヴァンス Luke Evans
出演 ケヴィン・クライン Kevin Kline
出演 ジョシュ・ギャッド Josh Gad
出演 ユアン・マクレガー Ewan McGregor
出演 スタンリー・トゥッチ Stanley Tucci
出演 イアン・マッケラン Ian Mckellen
出演 エマ・トンプソン Emma Thompson