
公開日 2018/12/21 136分
ハリウッド往年の名作の4度目の映画化。
監督は初演出で主演も務めるブラッドリー・クーパー。
共演にはガガ様ことレディー・ガガ。
実際のコンサートの合間に撮影したという臨場感は凄い。
音も素晴らしく、少し前の『ボヘミアン・ラプソディ』と同様に、技術革新による「音の映画」としても新たな可能性を感じさせる。
ミュージシャンを描いた作品が昨今の流行りになっているのは、この辺りにも一因があるのだろう。
演出で目立つのが、カット割りが短いこと、アップが多くカメラが近いこと。
ブラッドリー・クーパーによると、ガガ(アリー)の素顔の魅力を映すために カメラを近づけているそうだ。
ガガの演技は予想以上に素で新鮮。
その歌唱力は勿論、私の持っていた”キワモノ”的なイメージもあっさりと覆された。
未知数であったブラッドリー・クーパーの歌とギターも作品に見合って違和感は感じない。
音楽を主題にしているだけに好みが分かれるだろうし、オリジナルから逸脱できないゆえの陳腐さは免れないだろうが、時間を掛けて緻密に作り込んだ作品だ。
主人公ジャックの結末については、現代ではあまり好意的に受け入れられないと思えるが、アリーが見せるラストのアップこそが「スター誕生」の瞬間の表現と思いたい。
余談だが、パンフレットに松任谷正隆のレビューが載っている。
「冒頭のガガのぼそぼそとした歌からあそこまでのアレンジはスティービー・ワンダーでも無理」「コンサートに来るかどうかわからないアリーのためにメンバー全員が練習して待つことはありえない」などか述べられている。
しかし、映画は映っている場面がすべてではない。
朝まで二人でいたことは確かで、朝日の中でギターに合わせて歌う二人の場面はなくても想像はつく。
また、事前にジャックは「どっちみち俺は一人でも歌う」と言っているわけで、セトリには入っていたはず。
メンバーにとってアリーが来るかどうかは関係なかったはずだ。
パンフの発行スタッフは依頼したレビューについて、何も言わないんだということは判った。
原題 A STAR IS BORN
製作国 アメリカ
製作 Warner Bros. Pictures
製作 Live Nation Productions
製作 Metro-Goldwyn-Mayer
配給 ワーナー・ブラザース映画
監督 ブラッドリー・クーパー Bradley Cooper
製作 ビル・ガーバー Bill Gerber
製作 ジョン・ピーターズ Jon Peters
製作 ブラッドリー・クーパー Bradley Cooper
製作 トッド・フィリップス Todd Phillips
製作 リネット・ハウエル Lynette Howell
製作総指揮 ラヴィ・メータ Ravi Mehta
製作総指揮 ベイジル・イヴァニク Basil Iwanyk
脚本 エリック・ロス Eric Roth
脚本 ブラッドリー・クーパー Bradley Cooper
脚本 ウィル・フェッターズ Will Fetters
撮影 マシュー・リバティーク Matthew Libatique
プロダクションデザイン カレン・マーフィ Karen Murphy
編集 ジェイ・キャシディ Jay Cassidy
音楽監修 ジュリア・ミシェルズ Julia Michels
音楽監修 ジュリアンヌ・ジョーダン Julianne Jordan
出演 ブラッドリー・クーパー Bradley Cooper
出演 レディー・ガガ Lady Gaga
出演 アンドリュー・ダイス・クレイ Andrew Dice Clay
出演 デイヴ・シャペル Dave Chappelle
出演 サム・エリオット Sam Elliott
出演 ラフィ・ガヴロン Rafi Gavron
出演 アンソニー・ラモス Anthony Ramos
出演 ロン・リフキン Ron Rifkin
出演 アレック・ボールドウィン Alec Baldwin