ビリーブ 未来への大逆転

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公開日 2019/03/22  120分


★★★★★ 5.0


伝説の女性弁護士ルース・ベイダー・ギンズバーグ。
彼女の最初の弁護であり、史上初の男女平等裁判までの過程を描いたドラマ。

オープニングのハーバード入学のシーンから、男性の群れの中の女性を印象づけるありきたりの演出ではある。
だが、その後の展開は伝記ものとしては非常にコンパクトであり、何もかも詰め込もうという意図は感じられない。
観客の多くが予想している物語だが、あれこれ語らず、男女差別にフォーカスしたシークエンスを繋げてクライマックスまで持っていく演出は巧みであり見事だと思う。
裁判劇として定型的とはいえ、感動的でもあり面白かった。

名門大学に入学したとはいえ、学生夫婦は決して順風満帆ではなく、夫は病を経たり、優秀な妻も、望んだ弁護士の道へ進めた訳ではない。
ただ、それらは回り道ではなく、男女平等裁判を担当するに至るのは必然とさえ思えるのは、彼女の意志や努力に基づく、それまでの暮らしぶりによるものだ。

「法律が完成することはない」。
法律や訴訟が強く押し出された内容は、私の好みではあるが、逆に受けつけない観客もあるだろう。
ラストの裁判は時代を映し出したエポック的なものであるが、これは弁護士が女性だからだったからこそ映画の題材として成立したもので、差別を公正に映すこと難しさを改めて考えさせられた。

フェリシティ・ジョーンズは感情を抑える弁護士役は適役かもしれないと思える、相変わらず奥ゆきの感じられない演技だった。
夫役のアーミー・ハマーはこれからの役幅を期待をさせる俳優だと思える。
キャシー・ベイツは何歳なの?

原題 ON THE BASIS OF SEX

製作国 アメリカ
製作 Alibaba Pictures
製作 DreamWorks SKG
製作 Participant Media
配給 ギャガ

監督 ミミ・レダー Mimi Leder
脚本 ダニエル・スティープルマン Daniel Stiepleman
撮影 マイケル・グレイディ Michael Grady
プロダクションデザイン ネルソン・コーツ Nelson Coates
衣装デザイン アイシス・マッセンデン Isis Mussenden
編集 ミシェル・テゾーロ Michelle Tesoro
音楽 マイケル・ダナ Mychael Danna
音楽監修 リンダ・コーエン Linda Cohen

出演 フェリシティ・ジョーンズ Felicity Jones
出演 アーミー・ハマー Armie Hammer
出演 ジャスティン・セロー Justin Theroux
出演 ジャック・レイナー Jack Reynor
出演 ケイリー・スピーニー Cailee Spaeny
出演 サム・ウォーターストン Sam Waterston
出演 キャシー・ベイツ Kathy Bates
出演 スティーヴン・ルート Stephen Root
出演 ルース・ベイダー・ギンズバーグ Ruth Bader Ginsburg