ノクターナル・アニマルズ/夜の獣たち

店舗イメージ

公開日 2017/11/03  116分


★★★★ 4.0


デザイナーでもある注目のイケメン監督トム・フォード作品。
ネットを見ればトム・フォード・ブランドの女性向けコスメティクスが高島屋で売られていたりする。
トム・フォード自身マイノリティのようで、作品中にもそこに言及した台詞がある。
物語は現在、過去、小説の中を行き来する構成。
当初、小説は過去に実在した事件が描かれているものと誤ってしまう。
どうもこれは私だけではないようなので、そう匂わせる作りなのだろう。
但し、そう思わせる効果はあんまりなように思える。

ただ、小説の登場人物と実在の人物がリンクしているのは面白い。
観終わった後でも、どの登場人物が誰を差しているのか想像するのは、この作品の醍醐味でもあるのだろう。

さて私は、小説中の主人公に協力する保安官が、どうして犯罪現場に近いところに住んでいたのかが理解できなかった。
昔は犯罪集団の仲間だったのか?
いや犯罪が近くで行われていることを知っていて助けなかったのか?
どうして死の間際になって犯罪に立ち向かい、ラストには姿を現さないのか?
姿を現さないのは、レストランに現れないことの暗示なのか。
どうして犯罪現場に近いところに住んでいたのか?
引っ掛かってしようがないが解き明かせない。

原題は小説中の荒野を徘徊する犯罪者達=夜(行性)の獣、である女性主人公なのだろう。
つまるところ、小説の趣旨である作品の物語は、中盤に現れる美術作品にあからさまに書かれている。
物語や構成を"読む"というテクニカルな点では面白いが、深い感動を呼ぶ作品ではないと思う。

原題 NOCTURNAL ANIMALS

製作国 アメリカ
製作 Focus Features
製作 Fade to Black Productions
製作 Artina Films
製作 Perfect World Pictures
配給 ビターズ・エンド
配給 パルコ

監督 トム・フォード Tom Ford
製作 トム・フォード Tom Ford
製作 ロバート・サレルノ Robert Salerno
原作 オースティン・ライト Austin Wright
脚本 トム・フォード Tom Ford
プロダクションデザイン シェイン・ヴァレンティノ Shane Valentino
衣装デザイン アリアンヌ・フィリップス Arianne Phillips
編集 ジョーン・ソーベル Joan Sobel
音楽 アベル・コジェニオウスキ Abel Korzeniowski

出演 エイミー・アダムス Amy Adams
出演 ジェイク・ギレンホール Jake Gyllenhaal
出演 マイケル・シャノン Michael Shannon
出演 アーロン・テイラー=ジョンソン Aaron Taylor-Johnson
出演 アイラ・フィッシャー Isla Fisher
出演 アーミー・ハマー Armie Hammer
出演 ローラ・リニー Laura Linney
出演 アンドレア・ライズブロー Andrea Riseborough
出演 マイケル・シーン Michael Sheen
出演 ジェナ・マローン Jena Malone
出演 ニール・ジャクソン Neil Jackson