
公開日 1975/03/01 129分
『ジャッカルの日』のフレデリック・フォーサイス原作。
原作小説は読んでいないが、『ジャッカルの日』、本作、『戦争の犬たち』と当時の私にとってド注目の原作者であった。
監督は『ポセイドン・アドベンチャー』のロナルド・ニーム。
主演はジョン・ヴォイト。
繊細な役も骨太な役もこなせる名優だった。
このスタッフ、キャストなら当然の必見作だった。
物語は、残存するナチス残党の秘密組織"オデッサ"の恐怖が次第に顕わになると、次は敢えてそこへ潜入を試みるスリリングな展開。
面接シーンは手に汗握る緊迫感だ。
また、ジョン・ヴォイトは所在が組織に筒抜けでありながら、姿が掴めないままの追跡戦なども、当時ならではの情報戦で面白い。
この追いつ追われつの展開は『ジャッカルの日』に通じるものがある。
『ジャッカルの日』には及ばないものの当時のサスペンス映画では上級の部類。
ラストにジョン・ヴォイトの意外な行動理由が明らかにされる。
印象的でナチの残虐性も表す結末が用意されているのであるが、作品の裏ストーリーとして進行されていた訳ではないので唐突感はある。
それだけに意外性が大きいのだが、主人公の命を賭しての行動が腑に落ちなかった観客は、ここで収まりがつくことだろう。
原題 THE ODESSA FILE
製作国 イギリス
製作国 西ドイツ
製作 Columbia Pictures Corporation
製作 Domino Productions
配給 コロムビア映画
監督 ロナルド・ニーム Ronald Neame
原作 フレデリック・フォーサイス Frederick Forsyth
脚本 ケネス・ロス Kenneth Ross
脚本 ジョージ・マークスタイン George Markstein
撮影 オズワルド・モリス Oswald Morris
音楽 アンドリュー・ロイド=ウェバー Andrew Lloyd-Webber
出演 ジョン・ヴォイト Jon Voight
出演 マクシミリアン・シェル Maximilian Schell
出演 マリア・シェル Maria Schell
出演 マリー・タム Mary Tamm
出演 ノエル・ウィルマン Noel Wilman
出演 デレク・ジャコビ Derek Jacobi
出演 ピーター・ジェフリー Peter Jeffrey