
公開日 2014/05/01 111分
悪いのは邦題だけで、中身は悪くない。
共に外すことの少ないケイト・ウィンスレットとジョシュ・ブローリンの共演なのだから、酷い内容の筈もないのだが。
日本に馴染みのない原題(LABOR DAY:労働者の日)なのは解るが、久々に呆れた邦題だ。
夏の終りを告げるの休日を人生と重ねた哀感はない。
そればかりか邦題が匂わすマゾヒズムはどこにもない。
高倉健で観たことのあるようなストーリーで、脱獄犯が逃げ込んだ母子家庭で過ごす内に、擬似的な家族を育んでいく夏の終りが描かれる。
理想の父親像を垣間見せるジョシュ・ブローリン。出来る男はカッコいい。
ケイト・ウィンスレットはその肉感や色気と対照的な危うい精神の不安定で魅せる。
擬似家族の形成と、上手くいく訳のない目論見は、既定ともいえる筋書き通りに進んでいく。
目論見を壊した人物が特定できないような優しい構成は好ましく感じた。
警察に知らせたのは、息子の彼女か、パトロールの警官か、銀行か、隣人か(最も可能性が高い)。
唯一解せないのが、ジョシュ・ブローリンが脱獄した理由だ。無実の罪でないのは本人も認めているし、脱獄してまで果たそうとする目的も見えない。
刑務所が過酷なのは台詞からも窺えるが、刑が不当だとも描かれていない。
時々フラッシュバックされる苦い過去と罪にも後悔は見てとれる。
脱獄犯を描きながら、その脱獄の意図が見えなかったこと。
それが腑に落ちないのが残念。
原題 LABOR DAY
製作国 アメリカ
製作 Paramount Pictures
製作 Indian Paintbrush
製作 Right of Way Films
製作 Mr. Mudd
配給 パラマウント ピクチャーズ ジャパン
監督 ジェイソン・ライトマン Jason Reitman
製作 ジェイソン・ライトマン Jason Reitman
製作 リアンヌ・ハルフォン Lianne Halfon
製作 ラッセル・スミス Russell Smith
製作 ヘレン・エスタブルック Helen Estabrook
製作総指揮 スティーヴン・M・レイルズ Steven Rales
製作総指揮 マーク・ロイバル Mark Roybal
製作総指揮 マイケル・ビューグ Michael Beugg
製作総指揮 ジェフリー・クリフォード Jeffrey Clifford
原作 ジョイス・メイナード Joyce Maynard
脚本 ジェイソン・ライトマン Jason Reitman
撮影 エリック・スティールバーグ Eric Steelberg
プロダクションデザイン スティーヴ・サクラド Steve Saklad
衣装デザイン ダニー・グリッカー Danny Glicker
編集 デイナ・E・グローバーマン Dana E. Glauberman
音楽 ロルフ・ケント Rolfe Kent
音楽スーパーバイザー ランドール・ポスター Randall Poster
出演 ケイト・ウィンスレット Kate Winslet
出演 ジョシュ・ブローリン Josh Brolin
出演 ガトリン・グリフィス Gattlin Griffith
出演 トビー・マグワイア Tobey Maguire
出演 トム・リピンスキー Tom Lipinski
出演 クラーク・グレッグ Clark Gregg
出演 J・K・シモンズ J.K. Simmons